2005年12月26日 (月)

真保裕一「ホワイトアウト」文庫党のつぶやき23

この1、2週間あまりというもの、東京を除く全国で大雪の被害が相次ぎ、
ついには大停電があった。
被害に合われた方のご苦労を考えれば
こんなエンタメ本を紹介するのは不謹慎と思いつつも、
どうしても思い出してしまったのでご紹介を。

VFSH0233真保裕一「ホワイトアウト」(新潮文庫)

映画にもなっているので、題名くらいは聞いたことがある人も多いのでは。

本のあらすじはこちら

映画のあらすじはこちら

物語の舞台「奥遠和ダム」のモデルになったのは、
新潟県と福島県の県境にある奥只見ダムだそうだ。

こちらのブログでは、実際の行き方がわかる!
http://rokechi.com/blog/archives/2005/11/post_10.html

一言で片付ければ「雪山版ダイハード」なわけだが、
それが日本を舞台にリアルに展開する。

なんでこのダムをわざわざ占拠?とか、
主人公一人だけで(しかも日本人が)なんで戦えちゃうの?とか、
どうして彼女はダムに来ちゃったの?とか
いろいろ突っ込みどころはあるとは思うが、
それを黙らせるほどに、雪山のシーンに臨場感がある。

奥只見ダムには行った事はないし、冬山はもちろん登山の経験もない。
そういう私でも、読んでいるうちに
まるで雪の上を行軍しているかのような錯覚に陥るほどだった。
手はかじかみ、足先の感覚がなくなり、頬は風雪に切られて痛む。

コタツや電気カーペットでぬくぬくしながら
こういう本を読める幸せをかみ締めるのもいいかもしれない。

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2005年12月 8日 (木)

本の表紙で遊ぼう

気が向いた方はこちらのサイトをお試しあれ。

Amaztype

amaztypeSERCH WORDに好きな本のタイトルを入力。
(タイトルは長くないほうがオススメ)
クリックすると・・・何が出てくるかはお楽しみ。

ちなみに私は「ビュイック」でやってみました。
少し、感動。

本のタイトルだけでなく、CDやDVDでも可能。
いろいろ遊んでみよう!

追記:開発関係者のウラ話こちら
そういう経緯だったとは・・・

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2005年12月 4日 (日)

「ロスト・ワールド-ジュラシック・パーク2」文庫党のつぶやき22

映画がテレビ放映されていたので、思い出したのがこれ。

マイケル・クライトン「ロスト・ワールド-ジュラシック・パーク2」(ハヤカワ文庫)

VFSH0198映画化されて大ヒットした「ジュラシック・パーク」の続編。
同じく映画化されているが、期待度が高すぎたのか、
酷評されたんだとか。挙句、「その年のダメな映画」に送られるラズベリー賞に見事(?)ノミネート。
映画は見てないのでよく知らないんだけど、たとえ映画が
気に入らなかったとしても原作のほうは間違いなく読み応え十分。

有名なティラノサウルス以外にも恐竜の名前がわんさか出てくるので「カタカナの人名が覚えられない」タイプの人にはとっつきづらいかも知れないが、
(想像や仮説でいいから、恐竜図鑑をつけてほしかった)
映画の印象から毛嫌いしている人でもだまされたと思って読んで欲しい。

恐竜がいると知っていたのに、ハンター達が軽装備過ぎるだとか、
なんで恐竜はあんなに人を襲うんだとか、文句はいろいろあるとは思うけど、
映画と原作の一番の違いは、単に
「恐竜に出会った、逃げた、怖かった」では終わらないところ。
作者クライトンの「恐竜という種族」についてのうんちくや
仮説がいたるところに顔をのぞかせる。

読んでいると、今は化石でしか見ることの出来ない
太古の巨大生物たちがもしも現代の世界に現れたら、とか、
恐竜の卵から子恐竜(?)が誕生するシーンに
遭遇したとしたら・・・とか、そんな想像を十分に楽しめる、はず。

それにしても、マイケル・クライトンは
ハリウッドで一番映画化された原作者じゃないだろうか??
あのお化けロングランドラマ「ER」だって、
元はといえば「5人のカルテ」が原案だったっていうし。

マイケル・クライトンの作品一覧はこちら
こうやってみると、本当によく映画化されているなあ。

え、ジュラシックパークって4が作られてるって・・・本当??
こんな濃いぃ人気投票が・・・
ジュラシック・パーク4に登場させたい恐竜は?
うーーん、私はトリケラトプスかな。

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2005年12月 3日 (土)

ぶくろぐ、始めました-文庫党のつぶやき21

ぶくろぐ(Booklog)、始めました。

「kaganishkiの本棚」はこちら--->http://www.booklog.jp/tana.php?ac=kaganishiki&skin=spine

Hondana-sebyoushi登録すると、web上に自分専用の本棚が作れる
「WEB本棚サービス」というもの。

専用の本棚を作ったら、あとは本を一冊ずつ登録すれば
順々にバーチャルな本棚に並んでいく。
本の登録は、ISBNコードを手打ちしているので
ちょこっと面倒だけど、「バーチャルな本棚」というのが
案外楽しい。

たとえば、並んだ本の背表紙にカーソルを近づけると、
手(のイラスト)が「本棚から取り出して」
本の表紙を見ることができる。

Hondana-hyoushi背表紙だけでなく、表紙を向けて並べられるので、
陳列棚っぽい雰囲気にすることもOK。

もちろん、並べるだけじゃない。
並んだ本をクリックすると、他の本棚の持ち主が書いたレビューや、
Amazonのレビューまで読めるので、
レビューを読んで、即、購入!なんてことも。

また、登録する本のカテゴリーを見ているらしく、
文庫好きなら文庫好き、
時代小説好きなら同行の志の本棚を
似てるかも本棚」として教えてくれる機能もある。

すっかりはまってしまった。
しばらくは、「あれも、これも」ってな感じで
登録する日々が続いてしまうかも・・・

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2005年12月 1日 (木)

「鬼平犯科帳」-文庫党のつぶやき20

先日入ったお店の名前から、ふと思い出したのがこの作品。

VFSH0194池波正太郎「鬼平犯科帳」(文春文庫)

言わずと知れた、池波正太郎の3大人気シリーズのひとつ。
中村吉右衛門主演のドラマがフジテレビで放映されていたので
ご存知の方も多いはず。
絶大な人気を誇る名作のあらすじを
下手な言葉で書く度胸はないので、こちらをご覧あれ。

鬼平遊歩道
個人のサイトですが、内容は超充実です。

何と言っても、鬼平こと長谷川平蔵がかっこいい!
仕事の指示は的確で、部下のあしらいが上手。
「何かあったら責任は俺が持つ」ってな感じで
実に頼もしい。そのうえ人情味にあついんだから、
まさに理想の上司
現実の世界じゃそんな人いるわけがない。
いないとわかっちゃいるが、それでもつい、
「こんな上司がいたらなあ」と、
世のお兄さん方お姉さん方がため息をつき、
中間管理職のおじ様おば様方は
「こんな風になれたらなあ」と嘆いたりするから、
未だに読まれているんでしょうね、と。

もちろん、それだけじゃなく
「良いことをしながら悪いことをし、
悪いことをしながら良いことをしている」
という意味の台詞が作中に出てくるが、
そういう勧善懲悪ではないところも魅力なのかも。

他の登場人物たちもいい味出してます。
おまさとか彦十とか伊三次とか、挙げだしたら切りがない。
なかでも木村忠吾あたりは「いるいる、こういうやつ!」と
思う人も多いはず。
(ご紹介したサイトでも、人気投票で
鬼平を差し置いて堂々の第一位!)

残念ながら最終巻は未完。
もう最新作を読むことができないのは本当に残念だ。

ところで、この作品はなんと、電子書籍でも読めるらしい。
鬼平ウェブ文庫
興味のある方はそちらもどうぞ。

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2005年11月29日 (火)

浅草といえば「時生」-文庫党のつぶやき19

仕事で浅草に行ってきた。小学校以来かな?
取り合えず仲見世を通って、
浅草寺で厄除けの煙も浴びて、いざ仕事へ。
無事に終わったのもご利益か。

さて、浅草といえば、思い出すのがこれ。

東野圭吾「時生」(講談社文庫)
VFSH0189
<あらすじ>
病床に伏せる息子を前に、主人公の宮本拓実は
20年以上前の不思議な体験を思い出していた。
1970年代後半。まだ20代で、将来の目標もなく
恋人・千鶴のヒモのような生活を送っていた拓実は、
浅草の花やしきで不思議な少年トキオに出会う。
何かとおせっかいをやくトキオに
最初は苛立っていた拓実だったが、
段々と昔からの知り合いのようになっていく。
やがて千鶴をめぐる騒動に巻き込まれた拓実は
トキオと一緒に千鶴を探すことに。
千鶴は何故消えたのか?トキオとは一体何者なのか?

NHKのドラマを先に見て、文庫化を待って読んだ一冊。
なので、拓実は国分君、トキオは桜井君のイメージが
ダブってしょうがなかったけど、
(BGMはドラマ主題歌だった大塚愛「大好きだよ。」がエンドレス)
読み始めたらそんなことはどうでもよくなって、
最後まで一気読み。そしてところどころ、泣いてしまった。
千鶴の失踪の原因探しとか、拓実の出生の秘密とか、
タイムとラベルとか、そういうのもあるけれど、
基本は親子の物語
最後の一行が胸に迫る感じが強い。

久しぶりに花やしきで遊びたくなった。
今度は仕事でなく、行ってみようかな。

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2005年11月28日 (月)

九州場所終了!で「名探偵は千秋楽に謎を解く」-文庫党のつぶやき18

昨日で大相撲は九州場所が千秋楽だったとか。
ここ何年もさっぱり見ていないので、最近の関取の名前を
実はあんまり知らないのだけれど、
琴欧州とか外人力士さんががんばってるらしい、
ということだけは知っている。
で、相撲といえば思い出したのが、これ。

VFSH0181戸松淳矩「名探偵は千秋楽に謎を解く」(創元推理文庫)

<あらすじ>
主人公の「オレ」は生まれが本所の西一丁目、
学校は両国の私立学校という下町っ子の高校一年生。
ある朝早く、まだ寝ていた「オレ」は
近所に落ちた「砲弾」の轟音で叩き起こされる。
落ちた先はなんと相撲部屋。
こんなところになぜ?一体誰が?
ちょうど夏休み中の「オレ」は、
同じ学校に通う悪友たち、
べらんめえの早口でまくしたてる枝川と、
のんびり屋でどこかずれてる筒井の3人で
事件の調査に乗り出すが。

主人公の名前からして「九重」で、すでに相撲部屋の雰囲気。
推理小説は数あれど、たぶん、関取が
事件の解決に一役買った、というのは
あんまりないんじゃないだろうか??
この話は全体に下町っぽい雰囲気なので、
関取が事件に関わってもそんなに違和感がない。

ところで、この作品は一応シリーズの1作目。
ほかに2作品「名探偵は9回裏に謎を解く」
「名探偵は終局で謎を解く」が出ている。
よく見ると、本作が書かれたのはなんと約25年前
3作出そろうのに四半世紀かかったわけだ。記録的。

余談を少し。
本当は、京極夏彦の「どすこい!」を
紹介したかったのだけれど、残念ながら未読。
超絶爆笑小説らしいので、通勤中に読むのは危険、
ということで手をつけてない。
こちらも読んだらいつかご紹介。

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2005年11月24日 (木)

「ハリー・ポッターと賢者の石」文庫党のつぶやき17

第4作は映画公開中、第1作も地上波放送、
ということで、珍しく文庫じゃないけど、この作品。

VFSH0175J・K・ローリング「ハリー・ポッターと賢者の石」(静山社)

単に映画化されただけでなく、
原作者のJ・K・ローリング自身がこの作品で一躍有名になり、
貧窮の生活から一転、成功を収めたというサクセスストーリーもあいまって、あちこちのメディアで散々取り上げられたので、ご存知の人も多いはず。
というわけで、下手にあらすじをご紹介するよりも
こちらを読んでいただいたほうがいいかと・・・

静山社のサイト
http://www.sayzansha.com/jp/harry_potter.html

映画のほうはこちらを。
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD32579/

本好きのメーリングリストでかなり評判が高かったので、
散々迷った挙句、文庫党の掟を破って単行本を購入。
そうやって映画が公開されるだいぶ前に読んだのに、
映画を見終わった後はどうしても、本の印象よりも
主役の三人を演じる子役達の顔が浮かんでしまった。

ほかの作品だったら映像はかえって邪魔だったろうけど、
これは映画にうまく助けられた感じ。
というのも、掟を破ってまで単行本を買ったのに
表紙と挿絵のイラストがなんとも抽象画のようで、
個人的には全体に暗く、沈んだ印象を受けてしまったから。

もう一つ助かったのは「クィディッチ」という架空のスポーツの場面。
クリケットもよく知らないのに(ゲートボールじゃなくて馬に乗ってやるほうね)、
さらにそれが立体的になっちゃったからお手上げ状態だったのだ。

お話し的には、「組」に分けたりお揃いの制服を着たり、
イギリスの寄宿舎生活を連想させるアイテムがいっぱい。
映画ではその辺が色使いによく出ている感じがした。

それにしても。
「児童書はどんなに売れても滅多に文庫本にはならないから」と、
泣く泣く単行本を買ったのに、いつのまにか「携帯版」とやらが
出てるじゃないか!!
しかも第3作まで出版済み。
でも、第4作の「炎のゴブレット」なんて、上下2冊もあるのに、未だ。
映画を見る前に読みたいなあ。求む、第4作の携帯版・・・

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2005年11月18日 (金)

ワインといえば「証拠」-文庫党のつぶやき16

ボージョレ・ヌーボー、解禁!
というわけでワイン、といえば思い出すのが、これ。

VFSH0150ディック・フランシス「証拠」(ハヤカワミステリ文庫)

<あらすじ>
ワイン商を営むトニィ・ビーチは、
半年前に最愛の妻を亡くし、失意の日々を送っている。
ある日、得意客である調教師の秘書から
「レストランでラベルと違う酒を飲まされた」と相談され、
成り行きでそのレストランをたずねると、
そこで働いていたウェイターが殺されているのが発見された。
いやおうなく事件に巻き込まれたビーチは、
得意の利き酒能力を買われて、私立探偵とともに
事件の解明に乗り出す。

ご存知「競馬シリーズ」のひとつで、
主人公の家系が競馬界と深い関わりがあり、
父も障害レースの有名な騎手だったという設定。
彼だけは一人別の道を歩んでおり、
「偉大」な父に対して穏やかでない気持ちも引きずっている。
が、事件に巻き込まれて様々な出来事をかいくぐっていくうちに、
親へのわだかまりも妻を亡くした悲しみも徐々に変化していき、
最後には・・・あとは読んでのお楽しみ。

作品中にはワインやウィスキーに関する
ウンチクが山のように出てくるが、
そういうのはきれいさっぱり忘れてしまった!
読んだ直後はいっぱしのワイン通になったような
気がしてたのに。
主人公の店の隣に中華料理店があったとか、
どうでもいいことだけ妙に覚えていたりして(お腹減ってたから?!)
それはともかく、巻末にワイン用語辞典もあるほどの
この作品。一度試してはみてはいかが?

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2005年11月15日 (火)

しし座流星群と「リセット」-文庫党のつぶやき15

11月17日から19日は、知る人ぞ知るしし座流星群の日。
VFSH0149流星の正体は、テンペル・タットル彗星のかけら。
33年に一度地球に最接近するこの彗星の「しっぽ」が
大気をかすめると、しっぽのかけら一粒一粒が大気圏に落下し、
燃え尽きて「流星」となる、らしい。
理屈でいえば、しっぽが地球のそばにある限り
毎年見られるはずだが、残念ながら今年は
彗星の本体がどんどん遠ざかっているため、
流星はほとんど期待できないとか。

で、このしし座流星群といえば、思い出すのがこれ。

北村薫「リセット」(新潮文庫)

<あらすじ>
最初は、太平洋戦争末期の神戸。
父の転勤で芦屋に越してきた小学3年生の真澄は、
近所に住む同い年の八千代と仲良くなる。
やがて、その従兄弟・修一を紹介され、
徐々にお互いを意識し出すが・・・。
次は、時代が下って昭和30年代。
小学校5年生の「ぼく」は、近所の貸し本屋で
不思議な「おばさん」に会う。
本を借りに行くうちに仲良くなっていくが、
ある日、ふとしたきっかけで「ぼく」は
信じがたい事実に直面する・・・

「円紫師匠と私」シリーズや「覆面作家」シリーズで
おなじみの北村薫氏の、通称「時の三部作」で
「ターン」「スキップ」に続く三作目。

最初の戦時中の場面では、主人公・真澄の視点で
話が進むため、「お椅子」だの「お机」だのと、
文体がおくゆかしくなっているのが面白い。
また、「幼年倶楽部」や「少女の友」、「啄木かるた」など
当時の小学生が読んでいた雑誌や遊び道具なども印象的。
次の昭和30年代の場面では、逆に男の子の視点で
話が進むため、この時代の少年の遊びが描かれていて、
これまた何ともいえない。

そうした時代の風俗を丹念に描きつつ、
戦時中から現在までの時間軸のなかで、
流星群が「33年ごとにやってくる」というのが重要な鍵。
・・・と、これ以上は書けないな。あとは読んでのお楽しみ。
「ターン」や「スキップ」がかなり厳しい話なだけに、
この「リセット」は読み終わった後にほっとするかも。

次回のしし座流星群は25年くらい後。
その頃自分はどうなっているのかな・・・?

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